交通費を支払ったときの仕訳は下記A、Bのどちらでしょうか?
A |
旅費交通費 |
1,000 |
/ |
普通預金 |
1,000 |
B |
立替金 |
1,000 |
/ |
普通預金 |
1,000 |
どちらも正しいような気がしますね。
私は毎月の定期代などはAで仕訳し、出張の際の宿泊費や交通費はBで仕訳をしました。
まずはAの仕訳について見てみましょう。
私の場合、自宅から出向先までの交通費は毎月の報酬に含まれていました。
つまり「交通費込みで毎月50万円」というような契約でした。
月末に売掛金を計上します。
そして銀行口座に振り込まれた際、売掛金を消しこみます。
普通預金 |
500,000 |
/ |
売掛金 |
500,000 |
最終的に売上(収益)が50万円あがるので、この50万円に税率をかけて収めるべき所得税額を計算しますが、定期代が仮に2万円かかっていたとすると、下記のような仕訳をして、
旅費交通費 |
20,000 |
/ |
普通預金 |
20,000 |
旅費交通費(費用)を2万円計上することができます。
これにより50万円(収益) − 2万円(費用) = 48万円に税率をかけて所得税を計算することになり、収める税金は少なくなります。
経費を計上することによって税金が少なくなったわけです。
次にBの仕訳について見てみましょう。
私の場合、出張の際の宿泊費や交通費は自分で立て替えておき、事後に申請書を提出することにより実費が支給されました。
月末に売掛金を計上します。
a |
売掛金 |
500,000 |
/ |
売上 |
500,000 |
その月に出張に行き、宿泊費および交通費で5万円立て替えたとします。
b |
立替金 |
50,000 |
/ |
普通預金 |
50,000 |
銀行口座に振り込まれる際には、立て替えておいた宿泊費や交通費が上乗せされて55万円となっています。
c |
普通預金 |
550,000 |
/ |
売掛金 |
500,000 |
|
立替金 |
50,000 |
最終的に残る仕訳は、売上が50万円、普通預金の増加50万円です。
cの仕訳で普通預金が55万円増加しますが、そのうちの5万円は立て替えていたお金が返ってきただけであって、bの仕訳と相殺させることにより普通預金の増加は本来の50万円となります。
実費清算ということは契約先が払ってくれた(=自分で払っていない)ということですから、経費としては計上しないわけです。
出張とは別に定期代もかかっていますから、ここからさらにAの旅費交通費の仕訳を行えば結果は全く同じとなり、結局、実費清算の出張に行こうが行くまいが収める税金は同じということになります。
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