tr コマンド
入力文字列を変換・削除して出力します。
書式 tr [ オプション ] [ 文字セット1 [ 文字セット2 ] ]

オプション   内容
-d   文字セット1でマッチした文字を削除する
-s   文字セット1でマッチした文字が連続する場合1文字にする

クラス   内容
[:alpha:]   英字
[:lower:]   英小文字
[:upper:]   英大文字
[:digit:]   数字
[:alnum:]   英数字
[:space:]   スペース

 trコマンドは標準入力から読み取った文字列を変換・削除して標準出力(画面)に出力します。下記の例では-dオプションを使用して文字「m」または「e」を削除しています(文字列「me」を削除するという意味ではない点に注意してください)。
実行例1

 注意すべき点は、このコマンドは他の多くのテキスト処理コマンドと異なり、ファイル名を引数にとらないということです。
 ファイルの内容を変換・削除して標準出力(画面)に出力したい場合は、パイプ|」を使います。下記の例ではcatコマンドでtest.txtの内容を出力しますが、その出力をパイプによってtrコマンドの入力として渡しています。
実行例2

 この例では-sオプションを使用して連続する文字を一文字にしています。
 具体的には「aaa」を「a」に、「bbbb」を「b」に、「ccccc」を「c」に変換しています(「abcabc」を「abc」に変換するという意味ではない点に注意してください)。

 文字セットの指定にはクラスを使うことができます。
 またファイルの内容を渡すのにリダイレクトを使うこともできます。
実行例3

 上記の例では、ファイル中の英小文字を、英大文字に変換しています。


ヒント
 ・ここでいうクラスとは、ある特定の文字集合を意味します。
 ・[:lower:]'a-z'[:upper:]'A-Z'と指定することもできます。



テキスト処理コマンド
cat連結して表示(移動不可)
cut指定したフィールドを抽出
expandタブをスペースに変換
fmt指定した桁に整形
head先頭だけ表示
join共通フィールドで行を連結
less表示(移動可・改良版)
more表示(移動可・基本機能)
nl行番号をつけて表示
odバイナリファイル表示
paste共通の行番号で行を連結
pr印刷前の整形
rev各行で行末から行頭に表示
sortソートして表示
split複数ファイルに分割
tac末尾行から先頭行に表示
tail末尾だけ表示
tr文字列変換・削除
unexpandスペースをタブに変換
uniq重複行を取り除く
wc行数、単語数、文字数表示
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