スティッキービットとは特殊なパーミッション(アクセス権)の一つで、ディレクトリに対して設定できます。
誰でも自由に書き込みができるディレクトリを作成する場合、そのディレクトリのパーミッションを「rwxrwxrwx」(777)にすればよいですが、誰もが自由に書き込みができるということは、そのディレクトリの中に作成されたファイルを、誰もが自由に削除できることを意味します。
自分が作成したファイルが、勝手に削除されては困りますね。
そこで、このディレクトリに対してスティッキービットを設定します。スティッキービットが設定されたディレクトリでは、書き込み権限はあっても、自分以外のユーザーが所有するファイルを削除することができません。
スティッキービットを設定するには、chmodコマンドでその他のユーザー「o」に対して権限「t」を追加します。
スティッキービットが設定されたファイルのパーミッションの数値表記は、3桁の数値表記に「1000」を加えたものになります。上の例の場合、/dirのパーミッションは「rwxrwxrwx」で「777」でしたが、スティッキービットを設定したことで「rwxrwxrwt」、数値表記は「1777」となります。
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・一時ファイルが置かれる/tmpディレクトリにはスティッキービットが設定されています。
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